18. 「淵の面」とは、そのような人間の貪欲、およびそれに由来する偽りを言います。全部が貪欲と偽りに根ざし、それに漬かっています。光はなく、淵のようで、混沌とした状態です。このような人を、〈みことば〉では随所に、深淵または海の深みと言います。人が再生する前は、このように潤(うるお)いがなく、荒廃した状態です。
イザヤ書には、次のようにあります。
「古代の日々、とこしえに古い時代にあったように、目を覚まして奮い立て。・・・あなたは、あがなわれた者たちが通れるよう、海の水、巨大な淵の水を乾かし、海の深みに道をつけたではないか。・・・エホバにあがなわれた者として戻れ」(イザヤ 51:9-11)。
天から見下ろすと、人はそのように見えます。ちょうど生命の欠けた黒い塊のようです。預言書には、再生前の状態について記したところがたくさんありますが、これは通常、人間の荒廃状態を指します。実のところ、人が何が真理かを知り、善に感動するようになるまで、妨害するもの、抵抗するものは、取り除かれねばなりません。新しい人がみごもる前に、古い人は死ぬことになっています。


